高橋恒一 (たかはしこういち)
twitter: @ktakahashi74
研究分野
- 科学の自動化
- ロボティック・バイオロジー
- 計算システム生物学
- 脳型計算システム
略歴
1996年慶應義塾大学SFC在学中(学部3年)に冨田勝教授や他の学生とともに細胞シミュレーションの実現を目指すThe E-Cell Projectを立ち上げる。開発した細胞シミュレーションソフトウエアE-Cell System は、慶應大学と米国TIクレイグ=ベンター研究所(当時はTIGR研究所)との共同プロジェクトに採用され、世界初の全細胞シミュレーションを実現(1999年発表)。2005年から渡米しヒューマンフロンティアサイエンスプログラム(HFSP)フェローとしてThe Molecular Sciences Institute(カリフォルニア州バークレー市)に留学、世界最高性能の正確な粒子反応拡散法eGFRDを開発、細胞内の分子一つ一つの動きまで再現する精密なシミュレーションを実現(蘭AMOLFと共同)。2008年に帰国し、理化学研究所で研究室を主宰。スーパーコンピューター「京」「富岳」などを用いた大規模細胞シミュレーションや脳型人工知能開発などを主導。
2012年頃から本格化した第三次AIブームが産業だけでなく社会と人間性に広範な影響を与えることにいち早く気付き、2014年から経済学者の井上智洋氏と共にAI社会論研究会を設立するとともに全脳アーキテクチャイニシアティブを立ち上げ。また、第五の科学であるAI駆動型科学を提唱し、2016年から2018年まで実験ロボットLabDroidを開発する産総研技術移転ベンチャーロボティック・バイオロジー・インスティチュート株式会社の立ち上げに参加。2018年から科学技術振興機構未来社会創造事業「ロボティック・バイオロジーによる生命科学の加速」課題研究開発代表者。
高校時代はクラシック音楽の作曲家を目指し、音楽美学と作曲法を学んだ。慶應SFCに進学したのは音響合成とコンピュータ音楽を学ぶためだったが、現在のコンピュータ科学では自らが目指す音楽には到達出来ないことに気付く。大学一年時に触れたマトゥラーナとヴァレラのオートポイエーシス理論に衝撃を受け、生命科学を学ぶ事で理想の音楽を実現する事を誓う。好きな作曲家は武満徹とヤニスクセナキス。趣味は音楽、写真、南の島、温泉、スキー、シガーバー、文明論、思想史、寝ること。秋田県出身。
現職
- 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームリーダー
- 兼)慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授
- 兼)大阪大学大学院 生命機能研究科 招聘教授
- 兼)全脳アーキティクチャ・イニシアティブ 理事・副代表
- 兼)理化学研究所 未来戦略室 イノベーションデザイナー
その他の職務・活動等
- LASA (Laboratory Automation Suppliers’ Association) 顧問
- 総務省 AIネットワーク社会推進会議 構成員
- 等
学位
2004年 慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 博士(学術)
職歴
- 慶応義塾大学助教、講師
- 科学技術振興機構研究員
- Human Frontier Science Program Cross-Disciplinary Fellow at The Molecular Sciences Institute
- 理化学研究所 特別研究員
- 人工知能学会 編集委員
- 等。
インタビュー記事等
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脳のモデル化で、科学のプロセスを自動化する (top-researchers.com)
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人類を再発明するために必要なこと=第五の科学・AI駆動型科学 (第二回シンギュラリティー・シンポジウム)
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人類を再発明するために必要なこと (シンギュラリティー・サロン #12)
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人工知能の仕組み インフォグラフィックでわかりやすく解説 (CATALYST.red)
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最先端の人工知能開発者は今、何を考えているのか? (blwisdom.com)